長年親しんだ大阪のマンションを引き払って奈良へ。
レンタルの軽トラは、唯一自転車だけは積むことができず
「また後日」ということで、もう一往復するのはやめた。
2週間後、用があって大阪に来た僕は、
ついでに自転車に乗って奈良まで帰ろうと考えた。
本屋で地図を確認し、目算で35キロくらい。いけそう。
途中で生駒山を越えねばならないが、きちんと車道があるので
道に迷うことも無かろうと判断し、実行に移した。
時は2月10日。2日前に大雪が降るなど、寒い日が続く冬のただ中。
快調に自転車をとばし、山の麓にたどり着いた。
生駒山を自転車漕いで越えるのは、
傾斜の面でも、安全性の面(歩道が無いに等しいので)でも無理。
降りて押し上げていくつもりだった。
目の前の、誤った道を… つづく
間違った道に出るらしい。
(いつもと違うような気がする)当初からそういう不安を抱いていたくせに、
(まあ、目の前が生駒山なんは間違いないし)と、悠長にその道を登り始めた。
大阪市内を自転車で走り回り、色々な用事を済ませた上での坂登り。
どうやら疲労が蓄積してたらしい。
住宅地を抜け、道路が道路でなくなり始めたとき、右足のふとももがつった。
目の前は明らかに山道。加えてアクシデント…
普通なら、山を降りて最寄の石切駅から、電車で帰るもの。
しかし僕は、(ここまで登っといて、電車ではもったいない)と、
登山を続行した。もはや、坂登りのレベルではない。
じきに、完全な山道となり、ひと気は0。
時折、道の都合で自転車を転がせず、抱えねばならないことも多々。
そうするうちに、足の4箇所全てがつった。
うんこ座りで筋肉を伸ばし、何とか回復したが、
いつ再発するか分からない状態を警戒しつつ、慎重に体を動かす。
もう判断力が麻痺して、(絶対登ったる)とか思っていた。
つづく。ごめんなさい。
そして、おそらくは山の中腹に差し掛かった頃、目の前に雪が!
大雪だったとはいえ、まさか2日後に残ってるなんて…
ショックを受けると同時に、恐怖心を抱き始めた。
戻ればいいだけなのに…
足の痙攣、雪に足をとられる状況、寒さ、闇、と戦いつつ、
生駒からの夜景が見える場所に差し掛かったとき
(これが最期に見る夜景かなあ?)と考え始める。
いやしかし、この程度の山で遭難したら、かなりの恥だ。あり得なさ過ぎる。
そう言い聞かせて奮闘し、途中、道に迷ってマジでやばい目に遭いつつも
何とか、山頂にたどり着いた。
そこは生駒山上遊園地。あり得ない時間に、あり得ない所から
あり得ない状況で(自転車)人が降りてくるのを、
料金所の係はどう見たのだろうか?
多分(人殺して埋めました)みたいなシチューエーションだっただろう。
怪訝な顔の係の人に、「奈良はあちらを降りるんですよね」と
道を尋ね、後は、何度も足をつりながらも無事に帰宅した。
山に突入後、4時間半経った21:00過ぎだった。
長くなって申し訳ないです。1つ目をもっと推敲して、簡潔にすべきだった。
階段を自転車かついで降りたとかあったような…
どういう行き先表示なんだろうw危ないから直してくれ~