あるメーカーで駆け出しエンジニアとしてエンジンの設計をやっていた。
部内の不要書類や部品の廃棄をしてスペース確保をするように管理部門から通達があり、
ペーペーとして大掃除をやっていたんだが、図面ラックのある一段にエンジンの図面一式
が詰め込んであったので、中身を確認したが試作図面のようで敢えて保管する必要もなさそう
だったので、課長に廃棄を具申した。
ちょっと間をおいてから、捨てていいよ、の返事をもらってシュレッダーへ投棄した。
その日の残業時間、古株の係長に呼び止められてその図面の来歴を聞かされた。
あれはな、課長が新規プロジェクトで新エンジンの開発をやった時の図面一式だったんだよ。
ちょうど試作エンジンが回りだした頃に開発中止が決まってな。会社が金が足りなくて。
開発チームみんなで酒飲んで悔し泣きしたよ。
課長の気持ちを思うとなかなか処分できなくてな。まあ潮時だったな。
知らなかったとはいえ、やっちまった感が尋常じゃなかった。
本人が許可したんだからいいんだよ。
大事な役目果たしたね。お疲れ様。
係長、一言多いタイプ
言わんで良いことを口走るタイプだったんだな
課長も係長も踏ん切りがつかなくてきっかけを待ってたと見た
でもいざ処分したらしたでぶわっと抑えきれないものが噴出して
由来を話さずにはいられなかったんだと思う
いつか誰かがしなきゃならないんだから報告者は決してやらかしてはいないよ
尊敬や哀愁、歴史を感じさせられるしみじみとした話だ
それで良かった
書類処分という些末な案件だったんだが課長に直接具申したのは妥当じゃなかったとは
思う。通常のように直属上長である係長に聞くべきだった。
係長に事情を聴かされたのはよかった、聞いてなかったら課長に図面がらみで無神経な
話でもしてたかもしれん。
今考えてみると、主担当としてその図面をひいたのは係長のはずなんで課長に仮託して
係長の思いを俺に告げたのかもしれん。
俺の行いが彼らの気持ちのケジメにつながったのか、そうならいいが。
ちなみに数年後、課長、係長といっしょに新エンジンをやらせてもらった。
リベンジになったんだろうかね。
リベンジどころか歴史が受け継がれ、新たな一歩を踏み出したんじゃないか!
これぞ漢の浪漫。・゜・(ノД`)・゜・。
中島みゆきの歌が頭を過ぎる
元気ですかと
の方だろ
旅はーまだ終わらーないー
引用元: ・今までにあった修羅場を語れ 36話目
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