小学生の時、普通に遊んで普通にまた明日ねって笑って別れた。
その日の夜、ご飯を食べていると凄い数の消防車が自宅の前を駆け抜けていった。
両親は「あれだけの消防車が来るなんて、大火事があったのかな。怖いね」と話していた。
ご飯食べた後、アイスを買いに行こうと言うことになり、家族みんなでスーパーへ。
するとその道中、燃え盛るアパートがあった。
友達の家だった。
「お父さんお母さん、あの家〇〇ちゃんの家!!」
と叫んだ。
私が「〇〇ちゃん」と野次馬達の方に走ってしまったものだから、親も慌てて追いかけてきた。
アパートの住民達も出てきていて、家財をなんとか持ち出した人や、逃げる途中怪我したらしく手当を受ける人などがいた。
だけど友達とその家族は居なかった。
両親が「大丈夫、きっとどこかにお買い物に出かけているよ」と話しかけてきたけど、その日友達は「今日の夕ご飯はオムライスなんだー」と言っていた。
「〇〇ちゃんは今日オムライスだって言ってた。家の中にいる」と泣きながら両親に訴えた。
そのまま暗い気持ちで家に帰り、ずっと泣いていた。
「もう寝なさい」と言われ寝たフリをしていると、両親が小声で
「ねえ。あの子の家、最上階だったよね」
「携帯に電話かけてるんだけど繋がらないんだよ……これはもう、ダメかもしれないね」
「私子のケアが何よりも大事だと思うけれど、でもどう言おうか……」
と話しているのが聞こえて涙が止まらなかった。
翌朝、先生から友達とその家族が亡くなったと伝えられた。
やっぱり家にいた。
あの時私が見た、ごうごうと燃え盛る炎の中に、友達も、友達の家族もみんないたと思うとショックが大きかった。
原因は住民の寝〇〇○だった。
最上階で、火の手に気づくのが遅れたんじゃないかと思う。
今でもはっきりとあの炎を覚えているし夢に見る。
夢からさめると「あの炎の中に友達はいた」とまた思い出す。
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