991: 1/2 2013/06/07(金) 16:35:13.00 ID:0pdZ/dI9
おやつに茹でた栗を食べるのが大好きだった。
いつもは祖母が皮付きのものを半分に切ってくれて、それをスプーンですくい出して食べていたんだけど、その日はいつもの量じゃ不満で、もっと食べようと思ってしまった。
これが運の尽き。
家庭科で包丁の使い方を習ったからと、自分で栗を切ろうとした。
もちろんあの堅い皮が簡単に切れる訳は無い。
祖母に頼るのが嫌で、必氏に体重をかけて踏ん張る私。
そうしたら勢い余って、栗と一緒に左手の薬指もザクっとやってしまった。
小さい栗を押さえるのに変な押さえ方をしてたうえ、かなりの力がかかっていたため、指の腹の膨らんだ部分を切り落としかけていた。
傷からは肉が見えそうになっていた。
出血は止まるわけがない。
最初は感じなかった痛みも、時間が経つに連れて増して行く。
パニックを起こして泣き叫ぶ私。
台所から駆けつけ、予想を超えた傷に慌てる祖母。家には二人だけ。どんどん広がる血。
幸い、最高のタイミングで叔父が帰ってきて、惨状を見て慌てて病院に連れて行ってくれた。